:::藤沢市議会議員 柳田ひでのり:::藤沢市議会議員柳田秀憲のブログです。

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児童クラブその2
前回の続き。

児童クラブの建設に対して、近隣住民から反対の声が上がったのは、前回も書いた。
何故、児童クラブが近隣から敬遠されるのだろうか。
一言で言えば、
「騒々しい」
ということになるだろう。

数十人、多ければ百人程度の児童が、放課後から午後7時までの間、クラブの建物とその周辺で過ごすわけだ。
確かに、単純にうるさいかもしれない。
また、今回の立地の場合は、建物を建てるのには十分な敷地だが、子供たちの庭というか、屋外の遊びをするほどは広くない。

そこで、近所の公園を児童クラブの児童達に使わせて欲しい、という計画になった。
そうなると、その公園の周辺住民が反対するのである。やはり、うるさい、ということと、その公園が児童クラブに「占領」されてしまう、といことらしい。
児童クラブは、保育園同様、夏休み中も子供を預かることになる。そうなると、休みの期間は放課後のみならず「一日中」子供たちがいることになるわけで、周辺住民の中には鬱陶しく感じる人がいても不思議ではない。

こうして、クラブの建物周辺と、利用を予定している公園周辺の住民から、こぞって反対の声が上がってしまったのだ。
私は、単に市の所有地、未利用の道路用地があるから、そこを使えばいいではないか、と単純に考えていた。

私は「子は宝」、子育て支援充実、という視点からものを考えているし、私自身幼稚園児の父である。小さい子供たちに、世間一般は理解があると思っていた。
さらに、クラブ増設は自治会連合会や民生委員・児童委員がもとめていた話しでもあったので、よもや近隣から反対されるとは思っていなかった。

その一方、子供たちは確かに騒々しいし、親も、公共の場所でのマナーを子供に守らせていない、というケースをよく見る。
「近頃の若い親は!」
という感想を持つ人は少なくないだろう。そうした見方が、児童クラブに対して悪感情を持つ「根っこ」になるのだと思う。
私が感じる以上に、世間は子育て世代に対して厳しい目で見ているのかもしれない。

私は、「子育て支援」策は、最優先だ、と思っているが、それが周辺への
「甘え」
に繋がっていたのだろうか。
そして、結果的に近隣住民の反発を招いた、ということなのか。

「相手の立場に立つ」「逆の方向から見る」

児童クラブの増設に関して、私としては今後の展開を見守るしかないが、色々考えさせられる出来事だった。
| 12:03 | 教育 | comments(2) | trackbacks(0) | posted by 柳田ひでのり |
児童クラブ
児童クラブ。
小学生の子どもを持つ人には馴染みがあるだろうが、少し説明したい。

児童クラブ、というよりも「学童保育」という呼び名の方が一般的かもしれない。
小学校は、午後3時には授業が終わるので、子どもが帰宅しても保護者が仕事でまだ帰っていない、という事もあるだろう。
そこで「児童クラブ」の出番となる。
親が帰宅するまでの間、施設で保育を行う制度、ということだ。
また、休日や夏休みなども、親が仕事していれば子どもと一日中いっしょにいるわけにはいかない。その間も面倒を見てくれるのである。

ようするに、保育園の小学生版、と考えれば分かりやすいだろう。教育の一環、というよりも「児童福祉」の見地からの制度なのだ。
ちなみに藤沢市では福祉部門ではなく教育委員会が所管しているが、何部の事業であれ、
「次世代育成」「子育て支援」
という観点からも、子供にはもちろん、働く保護者にとっても非常に大切な制度である。

そこで市は、
「放課後児童健全育成事業」
を打ち出し、「児童クラブ(学童保育)」を各小学校区に設置、施設の運営を(財)藤沢市青少年協会が担当し、児童の
「放課後対策」
を進めている。

とはいえ、保育園同様に「待機児童」が生じているのが現状である。
施設整備が希望者増に追いつかず、児童クラブに入りたくても入れない子どもがいるのである。
また、定員オーバーのところでは、やむを得ず低学年の子供を優先し、5・6年生になると退所しなければならない、というクラブもあるのだ。
低学年優先、という苦渋の選択も理解できなくはないが、高学年の保護者にとって、安心して預けられる場所は児童クラブの他にはそうは無いだろう。何よりも行き場がない子供たちが可哀相だ。

子育て支援の充実は急務である。市には待機児を出さないよう求めたい。

なぜ、こんなことを書いたかというと、先日「児童クラブ」の用地について、市民から相談を受けたからなのだ。
学区の児童クラブが定員を超え、分館をつくらなければ待機児が出てしまう事態となり、市としても増設を決めたものの、なかなか適地がみつからず困っているということであった。
そこで私は
「市の計画道路の用地とか、市所有の未利用地があるのではないか?」
と思いつき、市に問い合わせたところ、道路の計画はあるものの目途が立っていない市所有地があり、そこで児童クラブの暫定利用が可能、という返事が来た。
こうして上手い具合に候補地も決まり、来年4月の稼働をめざし計画もできあがり、メデタシメデタシ、と思っていた。

ところが、予定地の近隣から、
「児童クラブ建設反対!」
の声が飛び出したのである。
(続く)

| 22:04 | 教育 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 柳田ひでのり |
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