:::藤沢市議会議員 柳田ひでのり:::藤沢市議会議員柳田秀憲のブログです。

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公田町団地のとりくみ その2
前回に続き、公田町団地での取り組みの概要を紹介したい。
公田町団地はURが昭和39年に建設、戸数は1160で現在1106世帯が居住している。
この中で、
高齢者世帯は約40(うち単身世帯が3割強)
となっており、孤独・孤立解消が課題となっている。

こうした背景から、地元自治会が見守り活動を開始し、昨年9月にNPO法人となり、高齢者の生活支援活動が本格化した。
生活支援、というと固いが、ようは
「ちょっとした手助け」「気配り」「目配り」
「大きな安心」につながる、という考え方にもとづくものだ。

また、「お互いさまねっと」という名称のとおり、
「困ったときはお互いさま」
ということで、人との関わりを避けることが当たり前となった都市生活者に、昔ながらの助け合いの精神を思い出して、ということになろうか。
そして、継続して活動するために、野菜販売や弁当をつくって販売するなどして自主財源づくりに取り組んでいることも特筆に値する。

これらの取り組みは厚労省の補助事業で行われており、また住戸内の見守り機器設置などは国交省の補助事業となっている。この国交省の補助金は家主(今回の場合はUR)が対象となる。
地元住民によるNPO活動は、民生委員や地域包括支援センターなどとの連携が不可欠となるわけだが、関係者各位の事務局機能を自治体が担う仕組みである。

藤沢市内も高齢化が進んでおり、孤独死の報告も聞かれる。
民生委員の方も献身的に活動しているものの一人の受け持ち数が多く、限界もあるだろう。
限られた人的資源で見守りを行うには、機器の活用も検討してよいと感じた。
実際、「人+機器」という組み合わせは、住宅地内の防犯カメラの設置に見られるように一般化している。

人による見守り、が高齢者支援の基本なのは言うまでもない。
一方で、住民自身による地域福祉への期待は大きい反面、一部の有志に過重な負担がかかるような仕組みは継続しないだろう。
そうした中で、公田町団地はムリのない範囲の取り組みを目指しており、よい意味で肩の力が抜けている、と感じた。

ちなみに、この見守りシステムの開発には、URの研究所とともに機器・システム開発企業が携わっているのだが、この企業は某大手企業の研究者・技術者だった方々が担っている。
退職後も持てる技術を生かして活躍している、というのは素晴らしい。

自治会(NPO)、家主、メーカー、そして行政。みんなが
無理なく出来ることをやる。
それにより、持続可能な仕組みとなる。それが非常にうまくいっているケースだと感じた。

視察にご協力頂いた公田町団地・UR都市機構ほか関係者の皆さん、ありがとうございました。
| 21:08 | moblog | comments(1) | trackbacks(0) | posted by 柳田ひでのり |
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