代表質問その3 |
01:06 |
件名2.経済について
要旨1.雇用について
深刻な経済危機により、日本中がかつてない雇用不安に陥っています。特に、派遣・契約社員などの非正規労働者の失業が深刻です。
今や働く人の3分の1が非正規雇用となりました。正規労働者は増加、正規労働者は減少しています。遣社員の契約満了が今年集中するという、いわゆる2009年問題も懸念されています。
このように、派遣問題に注目が集まりましたが、この不況下で、ついに正規労働者の大量解雇も始まっており、まさに雇用全体が危機的状況となっています。
「働く」ということは、私たちが生きていく上での大前提です。経済的自立のため、ということはもとより、働くことを通して社会との関わりをもって生きていくということが、人間にとって、非常に大切なことです。
さらに、経営が苦しいからと言って働く人たちを守らなければ、経済全体からすると消費者が減り、当然ながら売り上げは落ち込み、負の循環となり景気回復は益々遠のくことになるでしょう。
自由な市場が経済発展を促す、というのは労働市場にも当てはまり、超長期的にみればその通りなのかもしれませんが、格差が拡がると、自由そのものが危うくなる、ということは冒頭でも申し上げました。
安定した雇用、職場、労働条件が求められています。
1月、私は福岡県で開かれた地方議員交流会に参加してきました。
会場は宮若市というところで、ここはトヨタの工場があり、派遣解雇でTV報道などでも取り上げられたところですので、ご存じの方も多いかと思います。
ここは、トヨタ九州という製造子会社で、9割が輸出、北米の不況により採算が悪化し、従業員、派遣800人が解雇されたのです。
市の財政も大変なことになっており、トヨタ九州は赤字に転落、トヨタの法人市民税の見込み額は6億7千万円から300万円に激減となりました。市は、財政調整基金を活用して、予算を組むことになると、地元市議の現状報告の後、トヨタで雇い止めとなった元派遣社員のスピーチが行われました。
この方は24歳の男性で、H18年に入社、二交代制で勤務し、日当1万円、残業手当あり、という条件でした。宮若市内に祖父母と住んでおり、派遣でがんばったら正社員になれると、当初は希望をもって働いていました。
そして、昨年5月に、大分か愛知、あるいは北海道の工場へ配置転換を求められたのです。しかし、青年は断ります。結局、良く6月に契約打ち切りとなり、いまだ求職中ですが、なかなか見つからないということでした。
地元で育ったこの青年は、トヨタ九州の社員になるのが夢でした。トヨタ自動車に入ったのではなくて、地元企業である「トヨタ九州」に入ったつもりだった。しかし、老いた祖父母のこともあり、転勤は受け入れられず、雇い止めとなってしまいました。
「トヨタを恨む気持ちは全くない。ただ、もう少し早く言ってくれれば、とは思う。早く職に就きたいが、派遣は二度とやりたくない。正社員で雇ってくれるところを探したい」
と話が締めくくられました。聞いていて、何とも切なくなる話でした。
こうして、派遣社員の職がなくなっていくわけですが、これは福岡県の施策が背景にある、と指摘されています。
県主催の若者向けの就職セミナーなどで、積極的に派遣に誘導し、「がんばれば正社員になれる」と言って送り出し、結果的には多くの若者が職を失ったわけです。福岡県が悪いと決めつけることは出来ませんが、やはり結果責任は問われます。
国内で工場を操業するには、労働コストを縮減するしかない、とういう企業の声に押され、派遣を増やしたツケが、様々な形で市・県・国に回ってきています。
さて、就労支援は、
1. 一般
2. 若年者
3. 障害者
に分けられますが、私は特に2と3へのとり組みが基礎的自治体に求められている、と考えます。
ロストジェネレーションといわれる団塊ジュニア世代は、失われた10年の犠牲となった世代、といえるでしょう。就職氷河期を経て、ニート・フリーターとなっている人も少なくありません。
先ほどの、24歳の青年の例もそうですが、職に就くためのスキルが身についていない、身につけることができなかったのです。こうした、職業訓練などを自治体が用意することも必要なのかもしれません。
さらに、職がなく、日々の目的をもてずに引きこもりになっている若者も増加しています。
こうした若者たちに対して、親身になって相談に乗ることも、自治体の役割なのではないでしょうか。民間主催のセミナー等よりも、自治体が行う相談は営利目的ではありませんから、敷居が低い印象を与えますし、安心感もあります。
そして、派遣のみならず正社員の雇用も危ぶまれる状況で、障害者雇用どころではない、という風潮が生まれるとしたら、由々しい事態です。
やはりこれも基礎的自治体が支えることがもとめられます。市が直接雇用、あるいは業務委託をするというのもありますし、就労支援センターを運営するのも一法です。雇用などは一市だけで解決する問題ではなく、国県や近隣市、さらにNPO、また雇う側との連携も必要となるでしょう。
また、障害者の法定雇用率が100人以上の中小企業にまで適用が拡大されます。そうすると、雇う側の中小企業へのサポートも重要になるでしょう。
自治体は最後のセーフティネット、なのではないでしょうか。困っている人たちの立場からの、雇用対策・就労支援施策が市に求められている、と考えます。
そこで、4点、質問します。
1求職・求人等の雇用状況の現状認識について、また、「2009年問題」を含め、派遣労働の現状認識について、お聞きします。
2一般就労における市のとり組みと、国・県との連携について
3より支援を必要とするニートなど、若者への就労支援について
4知的・精神等の障害者への就労支援、なかでも、県や近隣市や事業者など、地域のネットワーク等が必要となると思いますが、そのとり組み状況と、市の施策について、お聞きします。
要旨1は、以上です。
要旨2.農業について
昨今、輸入食材への不安などから、食への関心が高まり、食料自給率など、国内生産についての議論が活発ですが、自給率を向上させることが先行していると感じます。確かに、食料自給率向上は、国をあげて取り組むべき重要課題でしょうが、なんといっても担い手である農家の経営環境が改善されないことには先に進んでいかないでしょう。
農業経営の課題は山積しています。
流通など、経費の増加で採算がとれない、つまりは儲からないので、後継者がいない。その結果、農家の平均年齢は60歳を優にこえる事態となっています。
これが耕作放棄、農地の荒廃化につながり、毎年全国で2〜3万ヘクタールの優良農地が耕作放棄地となり、その面積は実に38万ヘクタール以上となっています。
こうした全国的な傾向は、藤沢市の農業にもあてはまりますが、藤沢のような、都市近郊農家の場合は線引き問題も加わります。ここで、藤沢の農業の現状・課題を述べたいと思います。
1970年に市街化区域と市街化調整区域の線引きが行われ、調整区域には農業の振興に関する法律、いわゆる農振法の網がかかり、農地以外の利用が不可能となった土地が、結局は耕作放棄地となってしまっています。
さらに、都市近郊の農家では、相続税問題と、それに伴う細分化問題もあります。多額の相続税を払うために農業をあきらめ、ことによっては宅地部分まで売却するところも出ています。そして、農地の細分化は、一定の面積を必要とする露地栽培農家の廃業を意味します。
植木農家においては、造園や街路事業などの需要が減少し、ガーデニング・ブームや公共施設、公共用地の緑化が求められながら、価格低迷が続いています。
畜産においては、トウモロコシがバイオ燃料の原料となり、また穀物相場に投機マネーが入り込み飼料価格が高騰し、大打撃をうけ、県内の大型養鶏所が相次いで廃業に追い込まれました。酪農業も乳価低迷、休みが無いことなどで後継者が育たず廃業していきます。
排泄物処理経費、衛生管理などの経費は増大の一方で、消費者に価格転嫁できず、苦しい経営が続いています。
このほか、果樹農家や花卉園芸農家などもありますが、共通して言えるのは、今の農家は一部を除いて将来展望がなかなか描けない、ということではないでしょう。
農業を巡る現状、課題を縷々申し上げましたが、一方で、市内にも創意工夫などにより、しっかりと経営している農家も多く、市街化区域内にも頑張っている農家がいます。
農業は、人と自然の共生の中で、収穫の喜び、生き物を育てる感動がある、きわめて人間的な、魅力的な仕事です。現在の日本においては、市場での評価は低いかもしれませんが、本来は夢がある仕事だと思います。
自然環境保全の機運の高まり、食の安全への意識の高まりから、かつて無いほど農業へ関心が集まっています。金融、製造業が元気をなくしている今、まさに農業復権の好機到来では無いでしょうか。
この藤沢で、農業を続けられる環境整備が求められています。
そこで、質問します。
質問1.現状と課題の認識と、今後の市の施策展開についておききします。
件名2.については、以上です。
(続く)
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